2014年11月9日日曜日

MIMURA'S EYE 02

1959年まで、日本代表チームの監督をされた

竹腰重丸さんから私は多くのことを指導された。

大学生時代、CBとして自分のポジショニングが悪いために

相手のCFにやられたんだと反省していたケースが多く、

竹腰監督にポジショニングについて教えを求めた。

「三村が同じ位置にいても、次の展開をどう予測して

いるかだ。前をねらっているのか、それとも後ろなのか。

CFの真横にポジションしていても、裏へのスルーパスを

読み切れていた時はやられないだろう。ましてや、

その時2対1の厳しい状況にされそうなのか、あるいは

1対1で積極的にボールを奪いに行ける状況では、プレーは

全然違ってくる。その時、どこにポジションしているかと

いうこと以上に、何を狙っているかだと思いなさい」と。

ブラジルでのワールドカップのゲームにおいても、

カウンターアタックでCFへの長い縦パス一本からの

失点が意外なほどあった。

タイミングと精度の高いパス、そしてCFの攻撃能力の

高さだけが生んだ得点とは思えない。

CBのその時の集中力の問題と、

守備の狙いが間違ったと思われる。


外国人の日本代表監督となったハンス・オフトさんが

国立グラウンドで南米選抜チームとのゲームを

一緒に観戦していた時に、私は言われた。

「君がユース年代の選手の育成に携わっているのなら、

17歳、18歳までには

「ゲームの次の局面を描ける選手」に育てて貰いたい」と。